最近、巷で騒がれだした「ウッドショック」。材木が無くて家が建たない?材木不足で、値上がりする??
今、出てきている情報をまとめて発信します。
- 材木は、まだまだ値上がりする?待ってれば下がる?
- 急いで家を建てるべき?値下がりするのを待つ?
- 今、建てると粗悪な木材になる?
ウッドショックとは?
そもそも、「ウッドショック」とは、輸入材の不足・値上がりにより、日本国内の住宅着工が出来なかったり、遅れたりする現象のことを指しています。
4月末頃より、ようやく一般の新聞記事で見かけるようになって来ました。
住宅業界内では、1月頃には情報として出始めていましたので、新聞・テレビでの発信がおかしいくらいに出てこないという状況のように感じます。
国や自治体からもなんの情報発信もないし、対策を講じる様子もない。のが、不思議です!
ウッドショックの原因
新聞記事とかにも、載っていますが、長引くコロナ渦の在宅状況を受けて、米国の住宅販売が好調・・・加熱し米松などの外国産木材がアメリカに持ってかれてしまっている。コロナによりコンテナ船が不足しているのが原因と言われています。
日本に売るよりも、10倍近い量を高値で買ってくれるとあって、ヨーロッパなどの材料もアメリカ向けに優先的に供給されてしまっている状況のようです。
更に、日本にはJAS規格なる小うるさい企画もあります。
「少ないし・安いし・うるさいし」
わざわざ日本に売る理由はありませんね・・・(^-^;
国産材は大丈夫?
当たり前ですが、国産材(杉・ひのき など)に比べて、外国産材は安かったため、国内で大きなシェアを占めているローコスト住宅会社のほとんどが外国産の集成材を使用していました。
日本の国産材を使用してる割合は10%とも言われています。
90%を占める輸入材が不足したので、代替木材として10%の国産材を求めて動き出すと、どうなるか?
容易に想像がつきますよね・・・?
一気に国産材に飛びついたため、一気に供給不足に陥りました。まずは、杉が×。。。。次にヒノキ・・・
値上がり幅は?
現在は、輸入材・国産材を選んで確保することが難しい状況と言われています。
家1棟分を確保するために、材料を指定して入荷することは出来ないと思った方が良い状況です。
もちろん、輸入材は高値でアメリカなどの諸外国が確保していくため、日本の商社も高値で買い付けせざるを得ない状況になっています。
輸入材も国産材も変わらない状況になっています。
5月段階で、供給する材木・プレカット会社、住宅会社によって、かなりのブレがありますが、
概ね、2~5万円/坪 程度
の値上りだと言われています。
住宅の価格はどうなる?
住宅会社・工務店の情報を確認すると、既に契約済みのお客さんについては、住宅会社が値上り分を飲み込んで、契約時の価格で提供するという会社がほとんどです。
ただ、未契約・これから商談の物件に関しては、上記の2~5万円の値上がりを反映した価格で契約するというのがほとんどです。
これから家は建つのか?
5月中までの、着工については、何とか材木が確保出来たという住宅会社が多いです。
ただ、6月以降は前年実績に応じた割り当てだったり、今後の付き合いなどを鑑みた割り当てのような形で、全物件着工出来るという住宅会社は少ないように思います。
ただ、元々オール国産材の家を建てていた会社や、国産材につよい材木会社と付き合っていた工務店は意外と材木確保が出来ているケースがあります。
依頼している住宅会社・工務店の立ち位置によって、影響度合いは変わってきますが、6月以降、徐々に着工に遅れが出てくる住宅会社が増えてくると思われます。
「材木がいつ確保できるのか?いつ着工出来るのか?」が、明確に出来ないため、お施主さんへの説明が後手に回っているようです。
一度、住宅会社の担当やその上役に状況の確認を入れると良いかも知れません。
状況的には、担当者レベルでは答えられない部分も出てきていると思います。
家は急いで建てるべきか?待つべきか?
結論から行くと分かりません。。。。すいません。
ただ、このウッドショックの状況は、今年度内に解決は出来ないと言われています。
そのため、2か月待てば値段が戻るとかいう状況ではないようです。
そう考えると、1~2年は値上がりが続くと考える方が良いかも知れません。1年以内にどうしても家を建てたいというようであれば、急いで建てた方がこれ以上の値上がりを逃れることが出来るかも知れません。
逆に、アメリカの住宅着工の加熱がずっと続くということは、ありえません。
なので、1~2年なら待ってゆっくり考える余裕がある方は、この加熱状況が過ぎ去るのを待った方が良いと思います。
価格はもちろんのこと、材料不足の状況ですと、粗悪な材料でも使わざるを得なかったり、妥協したりといった状況になります。
安定した状況で、安定した材料で建てる方が良いに決まっています!
それでも建てる場合は?
これから契約する場合は、価格を落とすのは中々難しいと思います。
ただ、材木については、米松などの輸入材を国産の杉に置き換えて建築するケースが多く発生すると思います。杉が悪い材料というわけではありませんが、米松などに比べて、材木自体の強度が違ったりします。
材料だけを変えて、これまでと同じ建て方をしてしまうと、家の強度が落ちてしまったりというケースが考えられます。
ただ、素人目では判断が出来ないので、構造計算等を実施してもらい、しっかりと性能を担保した上で建築を依頼するのが良いです!
妥協せずに、ぶつけてみましょう!
まとめ
国内の住宅建築が活況というわけではなく、外国の住宅建築の加熱とコロナによるコンテナ船の不足などのあおりを受けて木材の不足という事態になっています。
材木会社はこれを機に、今後対等に付き合いが出来る工務店を選別しているなんて噂も出てきています。
逆に言うと、今、材木を確保できない住宅会社は、これまで下請けをいじめて来た優良とは言えない会社かも知れません。
木材不足という状況は、すぐには解消されませんし、値上がりも止められない状況です。
今、住宅建築を急がずに、この緊急事態にどのような対応をしてくれる会社なのか?
を見ながら、住宅会社を吟味するようにするのが、良いかも知れません!