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「高気密高断熱住宅はうるさい?」メリット・デメリットをご紹介

リクやん
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高気密高断熱住宅、ZEH住宅・・・ってよく聞くけど、実際にどうなの・・・うるさいとか聞く・・・金額高くなるけど、本当に効果あるの・・・、光熱費でペイできるの・・・

と言う疑問に、家を売りたいハウスメーカーではない立場で、お答えしたいと思います。

細かいことはいいから、結論は!?という方は、4の我が家の失敗例まで飛んでください!!

高気密・高断熱住宅とは?

住宅高性能ブーム

高気密高断熱住宅は、昨今の省エネ住宅のブームをきっかけに、情報が溢れかえっているように思います。

有名どころでは、一条工務店が「家は性能」をキャッチコピーに、低迷していた業績を右肩上がりで伸ばし、今や日本一の販売戸数になっています。

ハウスメーカーはもちろん、地元の工務店やローコストと言われるホームビルダーまでもが、高性能住宅を売り文句に販売をし始めています。

一口に高性能住宅といっても、高気密高断熱住宅やZEH住宅、LCCM住宅など様々な表現がされています。

・高気密高断熱住宅:家の断熱性を高くする事で、快適に過ごせる家

・ZEH住宅(ゼロエネルギー住宅):家庭で使うエネルギーを、太陽光発電のエネルギーの活用などで相殺し、エネルギーがプラスマイナス0で暮らせるようになっている家。

・LCCM住宅:建築中に必要なエネルギーも含めて、ゼロエネルギーになる住宅

今回は、ZEH住宅などでは無く、建物のもつ本来の性能である「高気密・高断熱」についてまとめて行きます。

 

リクやん
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高気密高断熱住宅に、太陽光発電を載せれば、ZEH住宅のイッチョ上がりです!!

だから、高気密高断熱は大切な考え方です!!

高気密高断熱住宅とは?

読んで字のごとくで、気密性と断熱性が高い住宅の事です!!

「説明になってないわ!!」って突っ込まれそうですね(笑)

では具体的に(^O^)/

高断熱とは

家の外の空気と面する部分「外皮」の断熱性能を向上させる事で、冬場は「家の暖かい空気を外に逃さない」、夏場は「外の暑い空気を家の中に入れない」と言う住宅です。

※外皮とは:「外部に面している壁、窓、玄関、屋根(天井)、床(基礎)」などです。

単位は、UA値(W/㎡•K )と言う単位で表され、外皮平均熱還流率と言います。。。

 

ややこしいですね〜〜(´∀`)

 

これはお住まいの地域により、基準が変わってきます。

日本のほとんどの地域が5・6地域区分になります。国の基準では、今後「0.87w/㎡K」と言う数値をクリアしないと住宅が建てられなくなると言う数値です。

この基準をクリアしていない家は、10年後は違法建築になっているかもしれませんね!!極端な話( ̄▽ ̄)

地域毎の外皮平均熱還流率の基準(IBEC HPより引用)

上の表の、基準値というのは、20年位前からほとんど変わっていない目標数値ですので全然大したことない数値です(^O^)

 

因みに、数値は小さければ小さいほど、熱が逃げない住宅=断熱性が高い住宅と言えます。ZEH住宅は、この数値が5〜7地域で「0.6W/㎡K」という数値をクリアしないといけません。

北海道などの寒い地域では、基準は高く、沖縄では基準が低くなりますね( ̄▽ ̄)

この内容は書き始めるとキリがないので、下記をご参照ください!!

http://www.ibec.or.jp/ee_standard/build_standard.html(IBEC)

高気密とは

家の隙間の面積がどれくらいあるかと言う事です。

いくら家の断熱性を高くしても、隙間風がピューピュー吹いていたのでは、全く意味がありません。なので、家の隙間を出来るだけ減らして、外気の温度の影響を出来るだけ抑えようと言う考え方です。

単位はC値(㎠/㎡)という単位で表され、「相当隙間面積」と言われます。

計算方法は、家中の隙間の面積を、家の延べ床面積で割った数値です。こちらも数値が小さければ小さい程、隙間が少ない=気密性能が高いということになります。

 

気密性能については、断熱性能と違って、国からの義務化数値がありません。

一説では、鉄骨住宅では気密性能が出しづらいため、鉄骨住宅を主流とする大手ハウスメーカーからの圧力で、国の基準から気密性能が除外されたと言われています。

 

そうでなければ、住宅の断熱性を高める上で、隙間の面積がいくら大きくてもいいなんてことはあり得ません!!

 

上記から分かるとおり、高気密と高断熱はセットで初めて威力を発揮するのです^ ^

大手ハウスメーカーの数値(参考)

ハウスメーカーZEH比率UA値(予測値)W/㎡KC値(㎠/㎡)
一条工務店72%0.280.59
積水ハウス76%0.56非公表
セキスイハイム50%0.572(?)
日本ハウス30%0.48非公表
パナソニックホームズ28%0.55非公表
ヘーベルハウス25%0.58非公表
大和ハウス22%0.53非公表
住友不動産22%0.56非公表
ミサワホーム22%0.555(?)
2017年実績からの住宅会社の数値(予測値)

少し古いデータにはなりますが、SIIのZEH登録ビルダーの実績値等から予測するとこのくらいの数値になるかなというものです。一条さんは登録なかったので、発表値です。

ハウスメーカーは基本的には、C値は後悔していません。また、表中の数値は平均を割り出しものですが、木造になると数値はよくなります。例えば、積水ハウスのシャーウッドやセキスイハイムのグランツーユーなど。

 

あくまで、参考程度ですが、こちらの数値を参考に、自分の計画している家の数値を確認してみてください。

高気密高断熱住宅のメリット

これは色々な住宅会社で説明されると思いますので、サクッと行きます。

  1. 冬暖かく、夏涼しい快適な家になる
  2. 部屋毎の温度差が少ないため、ヒートショックなどの事故が防げる
  3. 住環境がよくなるため、血圧やアレルギーなどの疾患が減る(眉唾のようですが、国の報告書も出ています)
  4. 防音効果があります。外部の音が聞こえにくくなります。
  5. 光熱費が節約でき、家計に優しい

断熱性を高めることにより、暖かい家を少ないエネルギーで実現することができます。また、断熱性が低い家に比べて、冷暖房や給湯に掛かる光熱費を削減することができます。

高気密高断熱住宅のデメリット

国もパリ協定の準拠のために、家庭部門の消費エネルギーを削減したいと考えています。国としても高性能住宅を推進しているため、メリットばかりに注目が集まっていますが、デメリットはなんでしょうか!?

コスト

これは当たり前ですが、コストが掛かります。

断熱性を高めるためには、「断熱材を良いものを使う」か「断熱材を厚くするか」のどちらかです。どちらにしてもコストアップにつながります。

気密を高めるためにも、同様に通常の住宅よりも隙間を減らすために特殊なシートを施工したりと+アルファの材料と施工が必要です。

ただ、メリットであった光熱費が削減できる分、長期的に見るとコストアップにはならないです。ただ、初期投資で固まった金額が出ていくことになるので、そこに投資できるかという問題になります。

また、快適になるという特典付きです(^O^)/

結露(家の中)

高気密高断熱住宅は隙間が少ない分、家の内外の空気の入れ替わりは、ほとんどありません。そのため、換気扇を使って家の空気を入れ替えしてあげる必要があります。

これをしっかり計算して行わなければ、換気扇による空気循環の起こりにくいスペース(玄関などや土間収納)などの部位に結露が発生しやすくなります。

換気が甘いとなぜ結露するかについては、過去の記事を参考に(^O^)

壁の中の結露

これが発生すると大問題です。

家の中の結露と同じく、気密性を上げたはいいが、壁の中の湿気を考えておかないと家の外に湿気が逃げていかないため、壁の中で結露が発生して、断熱材がカビまみれ・・・ダニ発生という悲惨な事態になります。

家の内側に使う断熱材を湿気の通さないものにするか、シートを貼るなどの対応をしていない住宅会社さんは要注意です。

音が響く

メリットの部分で、外の音が聞こえにくくなるや、家の中の音が外に漏れにくくなると言ったところを紹介しましたが、その逆で、家の中の音は、反響します・・・・

息苦しくなる

これは、ありません・・・

我が家の失敗事例

我が家は、高気密高断熱住宅を建築しました。

UA値:0.44W/㎡K

C値:0.24㎠/㎡

完全な、ZEH性能を超える、高気密高断熱住宅です。

コストアップを超える、光熱費の削減が今のところ、出来ています。

快適性は、冬場でもエアコンを付けていない、トレイでも12度を下回ったことはありません。

と、まあ、良いことばかりのようですが。。。

問題点は3つです!!

①音が響く

これ、本当に響きます。

  • お風呂で2階の音が聞こえます
  • 寝る時は、寝室でリビングの話し声聞こえます
  • トイレ音、響きます

最近の室内の扉は、換気をスムーズに行うために、下の部分に隙間があったりします。隙間のない防音建具を使ったり、2階の床に防音材を敷くなどの対策はした方が良いです。

②結露

結構、しっかり打ち合わせをして換気扇の位置を決めてもらったつもりですが、玄関周辺の結露が酷いです。

玄関ドアがビシャビシャです・・・

室内外の温度差と空気の入れ替わりがないからですね・・・換気の計画はしっかりして下さい。

結露の発生については、下記参考にして下さい。

③夏場の日射対策

冬場の暖かい空気が逃げにくい=夏場も熱は逃げにくいよ!!

ということで、魔法瓶ような住宅なので、夏場に一旦、部屋の中があったまると、冷やすのに時間が掛かります。

夏場、南の窓から入ってくる日射を遮る工夫をしていないと、部屋の中暑くなります。エアコン代高くなります・・・(T ^ T)

我が家は、南側に家があるため、冬場にどうやって太陽熱を取り入れるかばかりを考えていたため、夏場の日射を遮ることを忘れていました・・・夏の窓辺は暑いです(T ^ T)

 

まとめ

つらつらと長文を書きましたが、高気密高断熱はすごく快適出し、長期的に見てお得なのは間違いありません。

ただ、私の経験上3つだけ注意して下さい。

  1. 部屋の中の防音対策をしっかりとる(音が響きます)
  2. 換気計画をしっかり立てて下さい(結露します)
  3. 夏の南の窓は要注意。日射対策は必須です(部屋の中が暑くなります)

ということで、高気密高断熱住宅をご検討の方は、上記を住宅会社さんに確認して進めることをオススメします!!

ABOUT ME
リクやん
最近、家を新築した38歳の3児のオヤジです。住宅関連業界に務める私が、仕事を離れて、自由なことを書いています!!普段、仕事では言えない、本音や私見、偏見タップリです( ̄▽ ̄) 家のプランニングやメンテナンス、暮らしに関する情報を、新築した実体験も交えてプロの視点で発信しています。その他、ビジネス関連やバスケットボール関係の商品レビューもアップしています。
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リフォーム工事は、新築工事と違い一定の基準がありません。その家ごと、依頼する業者毎に工事の提案や内容がことなります。特に、適性価格と言う物が分かりにくいものです。

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